住宅建築研究室

構造は間取りで選ぶ

家を建てる工法は色々あります。ギャラリー・ゼンでは昔ながらの木造から、2X4(ツーバイフォー)、鉄骨造、鉄筋コンクリート造まで各種構造に対応した家つくりが可能です。
「2X4(ツーバイフォー)が地震に強いと聞いたから、2X4(ツーバイフォー)にしよう」と、安易に決めないで、それぞれの工法の長所と短所をしっかりと確認した方がいいでしょう。
では、自分の家に合った構造は、どうやって選べば良いでしょう。まず、工法を決めるのではなく、間取りから考えてください。平屋なのか、二階建てなのか、三階立てなのか、正方形なのか、横に長いのかなど、形で工法が決まってきます。


地震に強い家をつくる

6000人以上の死者を出した、1995年の阪神・淡路大震災。壊れた高速道路、ビル、住宅の映像は、本当に衝撃的でした。
また、2005年秋には、設計事務所がマンションの耐震強度を偽装して構造計算書を提出していたことも発覚し、(耐震強度偽装事件)全国で鉄筋コンクリートの建物の耐震強度が見直されました。
「構造が強い」というのは、家の絶対条件です。「人の命を守る」ことは、家にもっとも大切な役割ですから、何千万円もかけた家が命を守れないというのは、明らかにおかしいことです。



風土に合った工法を選ぶ

世界中を見てみると、その土地や風土で建物が異なります。おそらく、家は、その土地の風土に合った工法で建てるのが一番いいのだと思います。
日本で家を建てるのであれば、木造住宅、いわゆる在来工法と呼ばれる工法が一番適しています。 日本は、昔から木の家を作り続けて来ました。「木でつくる家」に関して、日本の大工の技術は世界一だと思います。在来工法は、伝統と実績のある日本の代表的な工法です。
縦の圧力に強く、地震にも耐えられる構造になっていて、狭い敷地や癖のある敷地にも対応できます。
より住みやすい家をつくるために、住宅の工法もどんどん進んできているようです。いずれにせよ、家の基本は人が生活しやすく、居心地がいいということ。 その軸がぶれないように、工法もしっかりと選んでいきたいものです。

  • 木造在来工法
  • 2X4(ツーバイフォー)工法
  • 断熱材の種類材質について
  • 換気について
  • 木造軸組工法住宅について
  • 鉄筋コンクリート造の利点と問題点について
  • 鉄骨造について
  • 建物の地盤強度の重要性について

いいデザインの家とは

家のテイストは、意外に時代の流れや流行に左右されがちです。「流行に左右されない家」というのは、日本ではなかなか難しいテーマのようです。
テイストにも色々あり、和風一つとってみても、数奇屋、現代和風、洋風でも、南欧風、アジアンテイスト、最近ではシンプルモダン、ナチュラルモダンなども出てきました。 いい建築というのは、必ず美しいシルエットをもっています。
近代建築の二大巨匠と呼ばれる、ル・コルビジェ、ルイス・カーンがつくった建物は、 建築後50年以上経った今も、美しく、新鮮な印象を与えます。
デザインの価値観は人それぞれ異なって当然ですが、「美しい」ものは共通しているように思えます。 日本には、今○○風というものがあふれていますが、日本にはもともと、「わび、さび」というすばらしい文化があります。そういった文化を大切にして、昔ながらの日本家屋の良さを上手く取り入れながら、 シンプルにデザインするのがベストなのではないかと感じます。
海外では、日本のそういった伝統建築に対して「ジャパニーズモダン」という言葉が生まれました。日本のアイデンティティが、世界に広まり、理解されている事は嬉しいことです。 いいデザインというのは、その目的が"人"にあるかどうかが何より大切だと思います。大切なのは、"使う人の感性やライフスタイルが考え尽くされた人に結びついたデザイン"だと思います。 「今、これが流行っているから」という目先のデザインにとらわれずに、住む人のために何か新しい努力や驚きが隠されていて、 「いいものにしよう」という設計士の心が尽くされている住まいには、"いいデザイン"になるのではないでしょうか。

健康な住まいをつくる

人は、石、木、土など、ずっと昔から自然界に存在するものを集めて、住まいにしてきました。近年は、コストダウンのために、自然素材に似た物質を作り出し、家の建材として使うようになりました。 人の体に害を与えるホルムアルデヒドや、さまざまな科学物質や接着剤は、シックハウス症候群を生みました。それを受け、JAS(日本農林規格)やJIS(日本工業規格)の規定でも、ホルムアルデヒドの放射量基準が 低く定められています。家にも、住む人にも、自然素材がいちばんいいことには間違いありません。日本でも最近、オーガニックなものを食したい、自然素材の服を着たいというように、自然なものに対する関心が 高まってきています。「スローライフ」や「ロハス」といった言葉もよく目にします。スローライフとは、地元の食材と食文化を大事にしようと、イタリアで始まったNPO運動「スローフード」の考えを住まいに取り入れ、 効率性、スピードばかりを求めるのでなく、ゆったりと暮らしや文化を楽しもうということです。ロハスは「Lifestyles Of Health And Sustainability」の略で、「健康で持続可能な暮らし方」という意味です。 現代の新しい価値観です。住む人が健康で、家も長持ち。地球環境にも優しい家づくりが、できれば良いなと思います。 アレルギー等は別に考えても、自然素材は、特有の優しさ、暖かみや、より良い住環境・環境問題に関心のあるお客様に根強い人気があるのは事実です。
生活の基盤である家に、部分的に上手く自然の力を取り入れることによって快適な暮らしを実現することが可能であり、より豊かな生活に繋がるものだと考えています。

  • 天然石
  • 漆喰
  • 珪藻土
  • 炭化コルク
  • 米のり・にかわ
  • 柿渋
  • オスモ
  • 天然無垢材

長期優良住宅について

「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が平成21年6月に施工されました。 日本の住宅の平均寿命は約30年。 日本は世界でもトップクラスの長寿国です。 ところが、住宅は欧米諸国と比べると非常に短命であることが知られています。 日本の建て替え時における平均築年数は30年。 イギリスは77年、アメリカは55年。 つまり、「世界に誇る長寿国の短命住宅」というアンバランスな状況が生じているのです。 高度経済成長のなか、日本では深刻な住宅不足に直面しました。 そこで、次々と新たな「マイホーム」が建設されていき、 こうした過程のなかで、おおよそ30年サイクルで建て替えられるのが一般的になっていったのです。 日本で住宅を売却しようとすると、「30年もすれば建物の価値はゼロ」という言葉を耳にします。 やっとローンを完済した時には建物の価値はゼロ。冷静に考えるとおかしな話です。 欧米諸国では何十年経っても建物の価値をしっかりと評価します。 だからこそ、住宅を一生懸命メンテナンスするのです。

「気持ちの良い家で暮らしたい。」
「いいものをつくり、長く大切に使う」

こう願うことは、皆さんの願いであり、当たり前のことに思います。 ギャラリー・ゼンは「次の世代まで住み継げる家」を本物の素材と本物の技術で建て続けています。 良いものをつくり、長く大切に使う。それがこれからの住まいづくりにおける賢い選択なのではないでしょうか。 スクラップ&ビルドから世代を超えて住み継げる環境共生型住宅社会への転換を示す社会の動きに共感し期待します。 「長期優良住宅」では所得税の控除率や固定資産税が優遇されるなどの特例措置を受けることが出来ます。 みなさんも是非、長く愛着の持てる本物の家を所有して下さい。

楽しい空間がある家をつくりましょう!

家づくりは、考えることがいっぱいです。外観、構造、機能、資金、間取り、インテリア、、、。
ちょっと待ってください。何か忘れていませんか?そうです。あなたが居心地がよいと思う空間を考えることです。

バーやワインセラーを作って、ホームパーティで仲間とお酒をゆっくり楽しみたい。
ガレージハウスを作って、車を眺めながら生活したい。
音楽を大音量で流して、家を音楽で満たしたい。
露天風呂のような、開放感のあるお風呂で、家族や一人で楽しみたい。
趣味のピアノを思いっきり弾くアトリエがほしい。
大切にためてきたコレクションを飾れるような空間が欲しい。
庭でバーベキューを楽しんだり、石釜でパンやピザを作りたい。
以前泊まった、高級ホテルのような部屋に暮らしたい。

やりたいことを考えるとわくわくしますよね。
これこそ、注文住宅の醍醐味です。部屋数や間取りが決められている住宅では、絶対にできないことです。